裸になった木々に芽吹いた猫柳のつぼみを眺めながら冬空の青さの中を歩いた。
白い教会の上に立つ十字架が空に突き刺さってる。
カラスは冬のあいだ人間と距離をとるのだろうか?
高い空に鳴いている。
落ち葉の公園を無理やり突き抜けて歩いたりした。
時間によって雲が立ちこめて、場所場所を暗くしたりすることが不思議に美しかった。
しかし孤独にも美しいそれらの冬の姿は足早に闇のなかに墜ちてしまう。
夜の底を這うように冷たい風が吹き抜ける。
久しぶりに銭湯でもいってやろうか。
気のきいた銭湯などは柚子を浮かべたりしているはずだ。
リュウスケ
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