先日、上野辺りに行く機会があったので不忍池をうろついた
前回に行ったときは冬景色
枯れた蓮の向こうから風が吹いてきて、缶コーヒー片手に縮こまっていた
しかし
今は秋風爽やかである
浮き島の奥まで来ると
日もくれてきた
暑くもなく寒くもない
薄暗いなかベンチに座る
秋の陽はつるべ落とし
不思議な気分になってくる
ぽっかりとした世界に意識が包まれてゆくのだ
すでに暗闇に包まれて
虫の鳴き声だけが聞こえる
ゆっくりと
感覚は [無] になってゆく
右も左も
上も下も、ない
もうそれは
自分であって自分でない
ボンノウですら、意味がない
云うならば、ほとけ様の境地
だが私も凡人
アンビエントな虫の声に包まれて
自分の意識が溶け込んでいくって事に気がつくと、その時点でほとけ様の境地からイッキに遠ざかる
うーむ、ムズイ!
しかし
少しは御釈迦様の世界
垣間見れたような気がする
360゜何処を向いても虫の声だ
じっと聞いて
チューハイを流し込む
現実に戻る
振り向けば、きんきらの御堂があった
リュウスケ
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